英語のシャドーイングとは?例文と10分の練習手順
シャドーイングは、流れている英語の音声を少し遅れて追いかける練習です。例文、10分の練習手順、研究で分かった効果と限界を紹介します。
英語のシャドーイングとは?
シャドーイングは、英語の音声を聞きながら、話し手の少し後を追って同じ言葉を声に出す練習です。文が終わるのを待たず、音声を流したまま、発音や強勢、間の取り方をまねします。
聞いてから音声を止めて繰り返すのがリピーティングです。止めている間に、言いにくい単語を練習できます。シャドーイングでは音声が続くため、話しながら聞く必要があります。うまく言えない部分ではいったん止めて練習し、再びシャドーイングに戻って構いません。
例文で試す
次の依頼を例に、注目する点を確認しましょう。
Could you send it by Friday?
どの単語が強く読まれるかを聞きます。「Could you SEND it by FRIday?」は読み方の一例です。締め切りを訂正する場面では、Fridayをさらに強調することもあります。文字から強勢を決めつけず、実際の音声を聞いてください。
大文字は強勢の位置を示しています。強勢には音量だけでなく、長さや音の高さの変化も関わります。書かれた単語ごとに間を入れず、send itのつながりにも注目してください。
Friday自体が言いにくければ、先にその単語を練習します。英語の単語の強勢では、強く読む音節の見つけ方を説明しています。
10分の練習手順
文字起こしのある、5〜15秒ほどの明瞭な音声を選びます。意味が分かり、自分でも使いそうな1〜2文で十分です。
以下の時間配分は、始めやすくするための私たちの提案です。この手順自体を検証した実験や、10分で上達するという根拠があるわけではありません。
すぐに使える教材として、British CouncilのChecking understandingには動画と文字起こしがあります。会話から短い発話をひとつ選んでください。動画後半の練習は聞いてから繰り返す形式なので、シャドーイングでは選んだ発話に戻り、再生中に追いかけて話します。
1〜2分:意味を確認する
まず1回聞き、次に文字起こしを確認します。意味が分からない単語を調べたら、声を出さずにもう一度聞きましょう。
3〜4分:強勢と区切りを確認する
強く読まれる単語に下線を引き、間が空く場所に斜線を入れます。次の練習で意識する点を、単語の強勢、母音、区切りからひとつ選びましょう。
例えばshipの/ɪ/とsheepの/i/を混同するなら、文を追いかける前に、その2語を聞き比べて練習します。
5〜7分:音声を追いかける
音声を再生し、話し手の少し後から話し始めます。録音が聞こえる程度の声で続け、単語を逃してもフレーズの最後まで言ってからやり直しましょう。
何度も遅れてしまうなら、練習する部分を短くします。再生速度を落として始めても構いません。ついていけるようになったら元の速度に戻します。
8〜9分:自分の声だけを録音する
音声を止め、自分でその文を言って録音します。選んだ点に注目して聞き返し、元の音声と比べましょう。
10分目:直したい点を試す
選んだ点を意識して、あと2回シャドーイングします。最後に音声なしで、同じ単語や強勢のパターンを使った別の文を言ってみましょう。
例えば「Could you check it by Friday?」に変えます。覚えた文以外でも同じように言えるかを確認できます。
発音への効果は分かっている?
FooteとMcDonoughの研究(2017年)は、上級学習者16人を8週間追跡しました。模倣、理解しやすさ、流暢さの評価は改善しましたが、アクセントの評価は有意に変わりませんでした。対照群がなく、参加者は練習以外でも英語を使っていたため、改善がすべてシャドーイングによるものとは断定できません。初心者への効果もこの研究だけでは分かりません。
MunroとDerwing(1995年)は、外国語のアクセントが目立っても、内容がよく理解される場合があることを示しました。練習では、相手が聞き取りやすいかを目安にできます。
シャドーイングでは言葉もタイミングも音声が示してくれます。会話で何を言うか考えたり、相手に返答したりする練習は別に必要です。
上達を確かめるには
最初の録音を残し、何回か練習したあと、同じ条件で同じ文を録音します。意識した強勢や母音が変わったかを比べてください。別の文でも試すと、暗記した文だけでできているのかを確認できます。
聞き返した結果に合わせて、次の練習を選びましょう。
| 気づいたこと | 次に試すこと |
|---|---|
| 最初はついていけても、だんだん遅れる。 | 短いフレーズにする。単語の間に余分な間を入れていないか確認する。 |
| ついていけるが、意味を説明できない。 | いったん止めて、文字起こしで意味を確認する。 |
| ひとりで言うと、同じ単語が毎回不明瞭になる。 | その単語だけ練習してから、文に戻す。 |
| 覚えた文は言えるが、新しい文ではつまずく。 | 新しい文を練習する。覚えた文だけで会話全体の上達を判断しない。 |
単語が伝わるか迷ったら、文字起こしを見せずに録音を聞いてもらい、何と聞こえたか尋ねてください。発音の上達を確認する方法も参考にしてください。
始める前の疑問
初心者でもシャドーイングはできますか?
意味が分かる短い音声なら始められます。知らない単語を調べ、言いにくい部分は音声を止めて練習してから、再生しながら追いかけてみましょう。何度もついていけなくなる場合は、もっと短い音声やゆっくりした音声に変えてください。
シャドーイングにアプリは必要ですか?
必須ではありません。繰り返し再生できる音声と、その文字起こしがあれば始められます。録音機能があれば自分の発音も聞き返せます。発音の採点は、音声についていく練習とは別の目的で使うものです。
Phonemaを使う場合
この記事はPhonemaの開発元が執筆しています。PhonemaはiPhone内で音声を処理し、単語ごとに発音のフィードバックを返します。シャドーイングの合間に、言いにくいフレーズを確認する用途で使えます。ただし、点数だけで相手に意図が伝わったかは判断できません。採点方法と限界をご確認ください。
音声を止める練習との使い分けは、シャドーイングとリピーティングの比較で説明しています。